石油化学系のプラント塗装メンテナンス業界で施工高が創業以来69年間日本一の実績を持つカシワバラ・コーポレーションの本社改修プロジェクト。
間取りの見直しを行い、部署間、グループ間のコミュニケーションが促進されるように、出来る限りオープンな空間を目指し、フリーアドレスを導入した。席の決定には抽選システムを採用した。
1階がギャラリーを兼ねたエントランス、2階から4階はオフィスフロアとなっている。各階のワークスペースはフロアによって雰囲気や使い方にバリエーションを持たせた。
2階は会議室とオープンなカフェがあり、来訪者とのミーティングやコミュニケーションのためのスペース兼社員のリラックススペースとした。
3階はワークラウンジ。カウンター、個室、小上がりなどが有り、様々な働き方に対応。木を多用したナチュラルな雰囲気でまとめた。
4階はディスカッションをテーマとしており、階段状のベンチが特徴。家具のバリエーションが一番多く、様々なタイプを試すことが出来る。オープンキッチンも備え、ディスカッションスペースと一体的に利用可能にした。他には電話ブースもある。
5階は専門職の専用席があり、ある程度固定された席が多い。唯一オフィスらしい作りで、モルタルを中心とした抑えたトーンでまとめた。席選択のバリエーションが少ない分最も落ち着いて仕事ができる雰囲気がある。オンライン会議用個室と電話ブースも備えている。
このように各階で異なる機能、性質、雰囲気にしたおかげで多種多様なワークスタイルが可能になった。
家具や備品は、将来的に全国の支店・営業所に巡回され、⻑く使われながら価値が高められていくことを想定し、現行品やアンティークで選定されている。
- Project Member
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設計 株式会社カシワバラ・コーポレーションリノベーションデザイン本部
- Partners
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設計 平林政道アトリエ
撮影 松本あかね
- Spec
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山口県 岩国市